障害年金とは?

特別支援教育

高等支援学校卒業後 障害者年金ガイド:一人暮らしへ向けた最初の一歩

 

高等支援学校を卒業し、いよいよ新しい生活が始まりますね。企業に就職したり、就労支援の事業所に通ったりと、それぞれのペースで社会とつながっていくことと思います。

そんな中で、「いつかは一人暮らしをしてみたい」と考える人も多いのではないでしょうか。一人暮らしには、家賃や食費など、さまざまなお金がかかります。その経済的な基盤を支えてくれる大切な制度が、障害者年金です。

 

障害者年金とは?

 

障害者年金とは、病気やケガによって生活や仕事が制限されるようになったときに受け取れる年金のことです。20歳以上の方が対象となり、障害の程度によって「障害基礎年金」や「障害厚生年金」が支給されます。

障害者年金は、給料や工賃とは別に受け取ることができます。将来の選択肢を広げ、安心して生活していくための大きな支えとなるでしょう。

 

高等支援学校卒業後の進路と障害者年金

 

高等支援学校を卒業すると、就労継続支援A型やB型、就労移行支援、生活介護など、様々な福祉サービスを利用しながら生活する方が多いです。どのような働き方やサービスを利用するにしても、障害者年金は生活の安定に役立ちます。

例えば、就労継続支援B型事業所では、働くことで得られる「工賃」は比較的少額であることが多いです。そのような場合でも、障害者年金を受給することで、経済的な不安を減らし、安定した生活を送ることができます。

また、一般企業に就職し、職場で配慮を受けながら働いている方も多くいます。実は、企業で働いていても障害者年金は申請できます。しかし、福祉サービスを利用している方々と比べて、障害者年金の取得が難しいと感じる方も少なくありません。

 

申請準備のステップ

 

障害者年金の申請は、少し複雑に感じられるかもしれません。特に重要なのが、以下の2つの書類です。

  1. かかりつけ医の診断書
  2. 病歴・就労状況等申立書

診断書は医師が作成してくれますが、「病歴・就労状況等申立書」は自分で記入する必要があります。これまでの生活や就労の状況、日常でどんな困りごとがあるかを具体的に書くことで、審査する人にあなたの状況をより正確に伝えることができます。

特に、企業に就職して働いている場合は、この申立書の記載がとても重要になります。なぜなら、外から見ると「元気に働いている」と判断されがちだからです。しかし、実際には職場でさまざまなサポートを受けたり、通勤や体調管理に大きな困難を抱えていたりする方も多いはずです。

これらの困難を適切に記載するためには、「自分はどんなことに困っているのか」を深く理解する**「自己理解」**が欠かせません。

福祉サービスを利用している場合は、支援員さんが申立書の作成をサポートしてくれることが多いです。しかし、企業で働いている場合、そうしたサポートが受けられない現状があります。そのため、自分で自分の状況を言葉にして伝える力が求められます。

 

一人暮らしと障害者年金

 

障害者年金は、一人暮らしを考える上で非常に心強い味方です。グループホームやアパートを借りる際の家賃、光熱費、食費など、毎月の生活費の大部分をまかなうことができます。

年金を受給することで、「家賃を払えるかな…」「生活していけるかな…」といった不安が和らぎ、自立への一歩を踏み出しやすくなるでしょう。

 

社労士への相談という選択肢

 

「自分で書類を準備するのは難しい」「記入内容に自信がない」と感じる方も少なくありません。そのようなときは、**社会保険労務士(社労士)**に相談するという選択肢があります。

専門家である社労士は、書類の作成や申請手続きをサポートしてくれます。費用はかかりますが、スムーズに申請を進めたい場合には有効な方法です。

 

まとめ

 

障害者年金は、高等支援学校を卒業し、社会に出ていく皆さんの未来を切り開くための大切なツールです。申請手続きは大変な部分もありますが、一人暮らしや自立した生活という目標に向かって、ぜひ前向きに準備を進めてみてください。応援しています!

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